事業創造大学院大学

2026年4月、事業創造大学院大学は
開志創造大学(仮称)へ名称変更予定です。

お知らせ

2010.11.02

モンゴル科学技術大学とモンゴル金融経済大学(教授 富山栄子)

今回、モンゴル科学技術大学とモンゴル金融経済大学の2つを訪れました。

モンゴル科学技術大学は、1959年に設立されたモンゴル有数の大学です。今年は開学51年目。設立当初は技術、建築と地質学部、今はschool of languageも含め17学部。
建築学部、電力エネルギー学部、鉱山学部、数学学部、材料学部の4つはウランバートル以外にあります。
この大学で日本語をやっている人は1学年100人。4年間。
おもに科学技術関係の通訳・翻訳者を養成しています。

経営学はエネルギー、建築、鉱山学部に、専門のマネジメント科目が入っているそうです。学生総数は全部で3万人。教員職員あわせて、1,000人のマンモス大学です。
教育は学士が4年(建築学部は4.5年)、マスター(1.5年~2年)、ドクター(3年)。卒業後の進路は、近年は建築、鉱山、企業に就職する人が多いのだそうです。新興国はインフラ整備がこれからですので、公共事業を行う資源開発の会社は給料がいいのだと推察されます。

国際交流担当部の方々は、日本語のみならず、英語も堪能でした。

モンゴル金融経済大学は、学長が47歳、副学長45歳と大変若く、やる気満々で国際感覚にあふれた、こちらも大変良い大学です。学長、副学長に加え、国際交流担当の教授もみな、英語が非常にお上手でした。かつ、ロシア語もネイティブなみに話されました。

1962年にモンゴルはコメコンに加入。多くの留学生をソ連・東欧に送り出し、国の近代化が進められました。モンゴルの教授陣はモスクワ大学をはじめロシアの大学で学位を取られた方が多いです。

市場経済への移行後、社会主義的な考え方から、西側のマネジメントを研究し、モンゴルに適応し、さまざまな国々と積極的に交流し、一緒に最高の教育を作っていこうという大変積極的な姿勢が窺えました。とくに学長は、博士号をもつ研究者であるとともに、現実の問題点を直視し、その解決のためには、大学はどうしていったらいいのかを考え、即行動する、歩く営業マンのようなエネルギッシュな方でした!(来年度は新潟へ来られるそうです)

たとえば、モンゴル金融経済大学は、韓国HANDONG Global Universityと、「ダブルディグリープログラム」を行っています。ほかにも、シンガポールFTMSグローバルビジネススクールとともに、MBAコースを開設してすべての授業は英語で行っています。
中国大連大学とは、グローバルマネジメント、情報システム、ビジネス管理、ビジネス法、ビジネス中国語で「ダブルディグリープログラム」によって、双方で単位が認定され、それぞれの大学で2年間ずつ学ぶ「デュアルプログラム」で両方の学位が取れるシステムを構築しています。
また、大連工科大学と協力して、モンゴル金融大学でIT、ファッシヨンデザイン、フードエンジニアリングの新しいプログラムを開設する準備もしています。

それから、シベリア宇宙大学、カザフ・アメリカ自由大学、大連工科大学、ドイツのフレイバーグ・ビジネススクールと協力して国際ネットワークの研究所を設立し、国際的な協力関係を進めるプロジェクトを始めています。協力協定を通して教授方法、学術調査、国際化をより良いものにしていく方針です。

この大学は、ほかにも、フランスのISG、九州大学、事業創造大学院大学、台湾のアジア大学、米国のウェスタン・ワシントン大学と協力関係を樹立しています。

国際的に認可された会計士(CAT)と公認会計士(ACCA)の申請のために、シンガポールFTMS Global Universityとデュアルディグリープログラムを実施しています。

モンゴルではこんなに国際化が進んでいました。
とりあえずは、世界中の人達と流暢に意思疎通ができるレベルの英語力のアップの必然性を痛烈に感じました。