ハノイ貿易大チャウ学長、日本語学科長ハオ教授らが来校!(教授 富山栄子)
ハノイ貿易大チャウ学長、日本語学科長ハオ教授らが今週来校されました。
そのチャウ学長のインタビュー記事が、日本経済新聞朝刊(2010/04/19)に掲載されました。翌日、提携校であるわが事業創造大学院大学新潟本校を訪問され、私の研究室にも立ち寄られました。新聞と同じお顔を目の当たりにすることができ、大変、光栄でした!
ロシア留学が長いことを新聞を読んで知っておりましたので、ロシア語で会話をしました。「お上手ですね!」とロシア語で誉めていただきました!英語かロシア語か日本語のいずれかで話せば、大体話はどこでも通じます。
私のゼミ生にも、ハノイ貿易大の学生がこれまでに総勢で5名ほどおりましたが、皆、確かにまじめで優秀です。本当にいい大学と提携したものだと、感謝に堪えません。
今年は、ハノイ貿易大学のほかにも、ハノイ工科大学、ベトナム国立人文社会科学大学を卒業した学生も入学されました。
これからの新潟地域の活性化に、きっとベトナム人留学生らは大きな役割を果たしてくれるものと思います。
以下、日本経済新聞より引用
ベトナムで日本語専門教育、越市場開拓に「人材活用を」――ハノイ貿易大チャウ学長。
経済成長が著しいベトナムで日本語教育が熱を帯びている。同国最高峰の大学とされるハノイ貿易大学は、1971年と国内で最も古くから日本語教育を手掛けており、昨年からは日本語による簿記講座を始めた。日越の経済交流が活発となる中、来日した同大のホアン・バン・チャウ学長に狙いなどを聞いた。
――ベトナムでの日本語教育の現状は。
「ベトナムで日本語は、英語、ロシア語、フランス語と並ぶ『第一外国語』と位置付け、小学校から習得が可能だ。2年前から、大学入試科目で日本語を選択することもできるようになった」
――大学ではどのような取り組みを行っている。
「日本語学部を中心に日本語能力だけではなく、人材に“付加価値”をつけることに力点を置いている。昨秋、日本語による簿記講座を開設し、71人が修了した。今秋からは4単位の正式な講座に格上げし、100人程度を募集する予定だ」
「組織を重んじる日本企業で即戦力になれるよう、グループ授業を重視。コミュニケーション能力の向上など具体的なスキルの習得を目指している。日本語の『ホウレンソウ(報告・連絡・相談)』は共通語だ」
――日系企業による採用ははかばかしくない。
「現状では進出企業の多くが、ベトナムを欧米や日本などへの単なる輸出拠点として位置付けており、英語が使える人材がむしろ便利と考えがちだ。ただ若年層を中心に約8500万人の人口を抱えるベトナムは今後、内需が爆発的に拡大する。ミャンマーなど周辺国も経済成長とともに重要な市場に生まれ変わりつつある。域内市場を開拓する際、日本のビジネス慣行や機微を理解できる人材は企業にとってプラスになるはずだ」
――今後の経済発展を検討する国家研究プロジェクトのトップも務める。
「ベトナムで今、最も問題なのは自動車・電機の部品生産などすそ野産業の未成熟さだ。金属部品の焼き入れや鋳型など基本的な技術に乏しく、内製化が進まず、組み立て産業から脱却できない。日本をはじめ外資の受け入れや人材育成に力を注いでいく」
「『2020年の工業国入り』という国家目標を目指し経済成長を進める。今年は東南アジア諸国連合(ASEAN)の議長国としてアジアの団結を強く呼びかけていく」
ゲアン省出身。1977年ハノイ貿易大卒。専攻は国際経済学。86~93年にロシアに留学。05年、同大学長に就任し、現在は2期目。54歳。