「ビジネスプラン・研究成果発表会」開催報告
※下記内容は、2020年2月29日(土)に開催した「ビジネスプラン・研究成果発表会」の報告となります。
※発表会当日は、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)対策として、参加者の皆様の安全確保と拡大防止に努め、実施させていただきましたのでご報告いたします。
■事業創造研究成果を学内外に発信
本学では毎年度末にビジネスプラン・研究成果発表会(以下、発表会)を開催して事業創造研究成果を学内外へ発信しています。発表会には毎回本学の事業創造活動にご理解を頂いている学外の支援者・専門家の方々を招待しており、2020年2月29日に本学10F大講義室で開催されました。発表会では県内首都圏合わせ13名の招待者と本学修了生4名のご参加を頂きました。これに本学教職員・在学生らを加えた聴衆約40名を前に、6名が発表しました。
発表者はいずれも演習指導教員の推薦を得て応募し、演習委員会の審査を経て選抜された者ですが、選抜の基準は決して成績や席次だけではありません。本学のミッションに鑑み、学外からのゲスト支援者らとネットワーキングすることで、より一層、研究を通じた事業創造の質や実現性が高まることが期待できることが、重要な審査基準になっています。発表方法も、スライドを用いた登壇発表に加え、そのテーマに特に関心を持つ来場者と密に質疑できるポスター発表を併用し、より適切なネットワーキングに配慮しています。
■社内起業を目指す日本人学生と独立意欲旺盛な留学生
最初の発表者1年生イマン・ヒラワディさん(インドネシア)は、2年次在学中に母国インドネシアで起業する計画を発表しました。イマンさんは欧米系大企業で積んだ豊富なキャリアを活かし、母国が抱える零細農業や交通渋滞などの社会課題に対しIoT/Big dataソリューションを提案する構想です。ゲストから501異業種交流会企業や新潟食料農業大学との提携の助言がありました。
二番目の発表者2年生レ・ホン・フーさん(ベトナム)は昨年度に続き3回目の発表となり、今春3月修了後新潟市内でベトナム式カフェとベトナムコーヒー豆卸を起業する計画を説明しました。フーさんは日本向にカスタマイズしたコーヒー製品と欧州とアジアが融合した独特のベトナム式カフェ文化を新潟から全国へ発信する構想です。ゲストからフード業や地場産業とのコラボ、市などの許認可問題について助言がありました。
三番目の発表者2年生ブン・ワンナーさん(カンボジア)は、今春3月修了後にカンボジアへ帰国し税理士会計事務所を開業する計画です。ブンさんは既に母国の税理士資格を持ち、日本の税務業界から学んだ税務サービスで母国の経済発展に尽くす意気込みです。ゲストからカンボジアの税務事情に質疑が集まり、ブンさんの事業創造の意義と将来性を支持する声が聞かれました。
同発表後の休憩時間では、ラウンジでベトナムコーヒー試飲と並行し1年生新田悠弥さんが音楽ライヴ配信事業をポスター発表し、音楽好きの参観者と熱心な質疑が行われました。
休憩後、2年生小野正さんが「新潟米」米粉製品事業を発表しました。小野さんは市内飲食店の社長を務めつつ本学で学び、自店で提供するだけでなく、県内企業と協力して全国、アジア全域へ輸出を目指せる事業構想をまとめました。ゲストからのコスト構造などへの厳しい質問に対して、準備した詳細な原価計画で切返すなど、高い企業家意識を示しました。
最後の発表者ファム・フォン・リンさん(ベトナム)は、在学中既に甲信越ベトナム人協会を設立しており、今春3月の修了後の同協会を基盤とした、在日同国技能実習生向各種サービス事業計画を説明しました。帰国後も役立つ日本語資格やPCスキル、再就職先製品輸入など視野の広い構想が関心を呼びました。
今年度もビジネスプラン・研究成果発表会の開催を予定します。関係各位には引き続きご指導ご鞭撻のほど宜しくお願い申し上げます。