ワイナリーリゾートと地域貢献(教授 富山栄子)
2010年4月22日付け新潟日報の日報抄です。(以下引用)
「角田山がダイヤモンドヘッドに見えませんか。ハワイのようなリゾートになれる場所ですよ」。20年近く前、新潟市西蒲区越前浜でワイナリーを営む落希一郎さんから聞いたセリフだ
▼落さんが、旧巻町の砂丘にブドウの苗木を植え始めたころだった。その意気込みには感心しながらも、夢のような話に感じた記憶がある。だが、いまにして思えばそれは慧眼(けいがん)だったのかもしれない
▼越前浜の春の恒例行事となりつつある「浜めぐり」に足を運んだ。寒い日々が続いた後の晴れ上がった休日だったせいもあるのだろう。越前浜へ向かう海岸通りには、健康的で明るいリゾート地の風が吹いていた
▼砂丘に立つ松林の間からのぞく日本海は春の日差しに輝いている。冷たい風に負けず屋根を全開にしたオープンカーが何台もすれ違う。スポーツタイプの自転車を走らせる人たちも目立つ。季節が巡ればサーフボードを積んだ車も走るのだろう
▼「浜めぐり」は、細い道が入り組み、昔ながらの風情も残るこの集落に住み着いたアーティストたちが、自分たちの作品と一緒に土地の魅力を知ってもらおうと5年前に始めたイベントだ。地域住民の組織も主催に加わり、25日まで開かれている
▼陶芸や染色、ガラス工芸…。広い民家を改装したアトリエを訪ね歩き、いろり端の「カフェ」で一息つく。古い歴史を持つ集落に、新しい感覚が自然にとけ込み彩りを添えている。新潟の西海岸「ウエストコースト」の風に浸った。これまでの新潟らしさとは違う、新しい新潟の魅力が育っていた。
確かに、角田山一帯はいいリゾート地になってきています。これからどんどんと角田山一帯にワイナリーができて、アメリカのナパバレーのようなワイナリー地帯になるといいなあと願っております。そして、中国や韓国、ロシアやベトナムからの観光客が、新潟にリゾートに来て、ワイナリーリゾートでゆったりと楽しむようになってほしいと思います。
私は4月から大学院で地域貢献の業務も担うことになりました。日報抄に登場した落さんは、私の授業の聴講生となられ、理論を勉強しておられます。落さんの息子さんも、春から当大学院大学へ入学され、将来の後継者として研鑽を積んでおられます。また、副社長の掛川さんの息子さんも、今年3月に当大学院大学を修了されました。
理論と実践と行動で、一緒に地域貢献になることをどんどんとやっていければいいなあと思っております。