ローソン新浪社長の特別講義がありました(准教授 富山栄子)
ローソン新浪社長の特別講義が11月23日(日)にありました。
世界経済の変化、日本のあり方、ローソンの戦略について豊富な知識に基づき100名もの聴講者を十二分に魅了した講義でした。
主な内容は以下の通りです。
今回のリーマンショックで、米国が借金しまくって破綻し、世界にお金(血液)がまわらなくなったしまった。今後は金融工学を中心とした金融資本から産業資本に戻るので、四半期ごとの短期的ではなく、2,3年と中長期的に物事を考え投資していこう。激動の時代にこそチャンスがある。必ず解決する。歴史書を読んで学ぼう!
前世紀は化石燃料の奪い合いの時代であった。アメリカの共和党は石油政党で、石油エネルギーの取り合いで戦争が起きた。今、パラダイム変わってきており、モノの見方も変わってきている。オバマ新大統領はエネルギー政党となる。
これから需要があるのは、化石燃料に代わる代替エネルギーとしての原子力(日本、フランス)、風力(独など欧州)、太陽光(独、日本)、水素、そして、医療・福祉、農業などである。これらの産業にお金がまわるようになる。
これらの分野でどのような技術が造れるかというフロンティアの時代である。医療にもっと技術を入れ込み世界の人が日本へ手術しにくるようになる。
こうした世界的な変化の中で、ローソンは脱コンビニでホットステーションになろうとしている。すなわち、地域においてライフラインを支える店になろうとしている。
生鮮ローソン、ナチュラルローソン、子育てローソン、湯の町ローソン、オレンジローソンなどはやりたい人たちが自発的にやっている。やらせて失敗しても怒らない。任せると人は育つ。短い間にリターンを求めると人が育たない。同じ失敗をくりかえせば降格させるが、失敗しても降格しない。会社のカルチャーの問題である。
地域の人たちが集まれる場所が必要なので、お茶を飲む場所などを提供していく。コンビニは「公」に代わる。「公」だと行政コストが高くつく。行政と一緒になって提案していく。イレギュラーな点は考える必要があるので面倒だが、それをやると人が育つ。カルチャーが変わる。そうするとイノベーションが起きる。
新浪社長の講義は、幅広い経済学の知識を盛り込んだレベルも高いものでした。日々の授業でもこのように人々を魅了する授業をしたいと思ったのであります!