事業創造大学院大学

2025年4月、事業創造大学院大学は
開志創造大学(仮称)へ名称変更予定です。

お知らせ

2008.10.08

『もう、不満は言わない』(准教授 富山栄子)

ある本屋さんへぶらりと立ち寄ったところ、『もう、不満は言わない』(ウィル・ボウェン 高橋由紀子訳 サンマーク出版)という本が山と積まれていました。売れているようです。「全世界で600万人の人生を変えた秘密とは?」というサブタイトルに惹かれ、買って読んでみました。

不平不満を21日間口にしないで、自分の欲するところを語る。自分の人生をこうしたい、こんなことが起こるといい、ということをもっといっぱい口に出すようにする。そうすれば、はるか遠くに見えたその地点に、ずっと短い時間で到達できるというものでした。先般の雪国まいたけの大平社長のお話に通じるところがあるので紹介します。

実際にそれを実践してみたアメリカ人の例です。

Aさん:
「これまで毎日言っていた「ああ、疲れた」とか「またよく眠れなかった」とか「忙しくて何もできない」という決まり文句を言わなくなると、気分よく眠れるようになり、なんだか元気になった。」

Bさん:
「私がカッとなったり、文句を言ったりするのは、仕事に関して気持ちが不安定だからだと、今はわかる。仕事の締め切りが迫ってくると、仕上げられるだろうかと不安にある。はかどらないと、自分には素質がないのかもしれないと思ってしまう。その結果、その恐怖と怒りを、不平不満という形で表す。今、私は、仕事はやってもやってもあるもので、できるだけやることが、自分のベストなのだと悟った。
「職場や人生で起こることすべてのことをコントロールすることなど、誰にもできない。不平不満を言ったって、状況が変わるわけではない」
不平不満を言わなくなると、不安からも解放された。家にいる時間が、リラックスした楽しいものになった。」

著者のウィル・ボウェン牧師は、
「不平不満は、悲しみや苦痛や満たされない思いを表現することだ。不平不満をいうと、実際に自分が望むこととは離れていく。人はみな認められたい。好意的な評価を与えられた人は、もっと評価を得たいと思って、さらに伸びる。非難は人を引きずり落とす行為だ。自分の欲するところを語る。自分の人生をこうしたい、こんなことが起こるといい、ということをもっといっぱい口に出すようにする。まわりの人にも変わってほしいと思うなら、あなたがお手本になることだ。そして彼らを愛することだ。・・・誰かがしてくれる小さなこともよく気をつけて、感謝の気持ちをもつことだ。そうすれば恵みがますます多く起こるようになる。」と述べています。

簡単なようでなかなか難しいことだと思います。たとえば、信じていた人に裏切られたり、約束を破られたり、仕事や勉強が思うようにはかどらなかったり、事業に失敗したり・・・・。そうしたとき、思わず「自分がダメだ」と自責の念にかられたり、「絶対にアイツのことは許せない!」と怒りの言葉のひとつも発したくもなります。人間、そんなに、出来た人はいません。

しかし、それでも、人生は自分で作りだすもの。人生は自分の言葉で作り出されるもの。発する言葉がすべてを引き寄せる。今、輝いている人は、それまでの行動と言葉がそうさせたのであり、そうした人の周りには、同じような人が集まるのだとすれば、自ずとやるべきことは見えてくるのではないでしょうか。

1.不平不満を言いたくなったら、こうあってほしいという「要望」を相手に伝える。
2.自分はこうありたいという「将来の夢」を語る。
3.毎日、感謝すべき出来事や明るい展望を語る。

これなら実行できそうです。
「21日間不平不満を言わない。」
明るく楽しくやりがいのある元気に過ごす人生にするために、やってみる価値はあるのではないでしょうか。