入学動機
会社におけるポジションが上がっていくにつれ、次第に自部門のことだけではなく「中期経営計画の策定」等、会社全体の経営戦略やマネジメントに関する業務に関わることが多くなってきました。それには、自部門の利害だけではなく、高い視点から俯瞰して会社全体を捉える力が必要とされます。また、経営陣が考えたビジョンや経営戦略を、自部門の部門戦略や各個人の目標までブレイクダウンし、会社全体と同じベクトルに合わせるという役割も担います。しかし、マネジメントに関する知識や他部門に関する知識が不足する私にとって、それは非常に難しいことでした。そんなときに担当役員から事業創造大学院大学入学のお話をいただき、今の私が最も必要としている能力を高める効果的な方法は、学習による知識と実務から得られる経験を、同時に習得することだと考え入学を決意しました。
大学院で学び得たこと
入学前は机上の空論だけになってしまい、実務では役にたたないのではないかとの危惧もありましたが、そんな危惧はすぐに吹き飛びました。本学の先生は実務経験者も多く在籍しておりますし、授業では実在する企業のケーススタディを扱い、より実践的な授業が展開されています。特に経営戦略やマーケティングの授業等は非常に参考になり、自社にすぐ取り入れられるような内容のものもありました。また、レポート課題等を発表する機会も多く、自分の考えを人に伝える力、いわゆるプレゼンの能力も向上します。さらに同じような立場で入学している社会人同期の存在も、私にとって良い刺激となりました。授業ではチームで課される課題もあり、意見交換や協力して一つの成果物を作成することを通して多くのことを学べたと思います。
税理士試験科目免除申請制度
私は、MBA取得だけではなく、本学の税理士試験科目免除申請制度を利用し税理士資格取得にもチャレンジしようと思っています。
一般の税理士が企業の経営コンサルタントとしての役割も求められつつある近年、企業内にも同様の役割を担う人材が必要と考えるからです。当社にも顧問税理士はいますが、企業に従業員として所属している分、常にタイムリーに緊密に社内の経営情報や製品情報に接していますので、社外の税理士よりも、より具体的かつ専門的な経営戦略の立案等が可能になります。さらに、財務・経営という税理士が元々専門としていた職域を超えて、M&Aや新規事業の立ち上げ、事業再編など、経営面において税務の専門知識を求められることも多くなっており、税理士資格取得により業務の幅と活躍のフィールドを広げたいと思います。
メッセージ
会社に在籍しながら、大学院に通うことは正直なところ非常に大変です。時間のマネジメントと、ここぞという時の根性(笑)が非常に大切だと思います。また何よりも、上司、部下、家族及び大学院の同期等、たくさんの人の協力と理解が必要となります。実は、大学院に入学して学べた一番重要なことは、自分の周りの人達への感謝の気持ちかもしれません。経営学の実践的な理論だけでなく、時間管理、根性、感謝の気持ちを学びたい人も是非本学に入学することをお勧めします。