最新の経営理論とビジネスモデルを学び時代の変化に対応
時代の流れが早いので、現在確立された会社の経営システムが今後も通用するだろうかと考えた時に、最新の経営理論とビジネスモデルを学ばなければ時代の変化に立ち向かって行くのは大変だろうと感じたことが大学院で学ぶことを決めたきっかけです。我々のスクラップ産業は金融市場の動向に左右されやすいので、リーマンショックをきっかけに、実体経済と金融資本が形成する世界をグローバルな視点から理解する能力を獲得しなければと思いました。また、私が求める経営に必要な能力とは、まさに大学院のコンセプトである「事業創造」の力。財務、戦略、マネジメントなど経営の基本的なノウハウを学ぶことが後継者として急務でした。実際に学んでみて自分に足りていなかったとはっきりと認識できたのは、経営戦略とマネジメントの視点です。経営における多くの選択肢と決断のタイミングをケーススタディで学んでいましたが、判断の裏付けになる理論を学ぶことで、経験則に頼っていた時より、より確信を持てるようになりました。日々さまざまなメディアや人を通じていろんな情報が入ってきますが、玉石混淆で悩ましい状況でもあります。情報ソースの信頼性ということでは、現場経験の豊富な先生方の実体験からの教えは信頼できると感じましたし、情報に関する感度が上がったように思います。
新たな学びの環境で、自分自身の可能性を再認識
よく「選択と集中」といいますが、多くの選択肢や可能性からより効果的な選択をするために、さまざまな視点から検討できるようにもなりました。特定の企業についてさまざまな角度から分析する「企業研究」など実践的な学びが大いに役立っています。大学院に入ってから、業種や仕事のスタイルが違っても、常に「何か自分の仕事に取り込めることはないか」といろんなことに興味をもつようになったことも大きな変化でした。何か一つ学ぶと、新しい世界が広がっていくことが楽しい。まさに“学習中毒”みたいな状態です。目が覚めている間は何かを得たい。経営者だからこそすがる思いみたいなものがあります。学んだことがどうだったかは実践してみなければわからない。私はまずは鵜呑みにして、素直に吸収して、素直に実践しよう、と決めています。モチベーションを維持したいので、修了した今後も聴講生として学び続けたいと思っています。院生の学習の目的や意識は千差万別です。強みに磨きをかけたい、持ち合わせていない能力を補いたい、MBAを取得したいなどなど。ですが、皆に一つだけ共通しているものは、新たな学びの環境で「自分自身の可能性を再認識したい」という思いです。同じ思いを持った方々の集まるこの大学院で、皆さんの可能性が大いに開けますようにお祈りいたします。