成功は一つの言葉から始まった
作家であり、元経済企画庁長官の堺屋太一氏が唱える「好縁」という言葉。これは、「好きなこと」で出会いが集まり、そして集い、互いを尊重し、また自分を高め、人間らしい生き方をすることを意味します。私はこの言葉に本学で出会いました。自社の新商品開発について思案していた私に、ある先生から「好縁」のコンセプトこそ、酒の持つ本質的特長とマッチするから、それに関係させた新商品を考えたらどうか、と助言をいただきました。
自社の新ブランド誕生へ
アドバイスをいただいた以後も、先生方のご指導・ご協力のもと、演習科目での事業計画策定として自社の新ブランド開発に取り組みました。生の情報から商品のポジショニング等、マーケティング戦略を練る日々が続きました。また、堺屋太一氏と交流のある先生の計らいで、商品ロゴマークに堺屋氏の自筆をいただくこともできました。そして新商品「好縁」は誕生したのです。共に地域や組織にこだわらず、共通の趣味や考えで結びついた絆を楽しんで生きることが「好縁の時代」と呼ばれる由縁です。まさに、そうした時代にマッチした商品の誕生だと思っています。
ここはビジネスの源泉
この大学院で学んだことで、プロダクト・アウトという考えから、よりマーケット・インという戦略的な考えへシフトできました。それが「心の琴線に触れたような」商品開発につながり、結果としてマーケットニーズを作ることができました。また、ここで出会えた異業種の方々から得た刺激は、私にとってビジネスの引き出しとなりました。まさに、経営者や起業家のための大学院です!