社会人として大学院で学びなおすに至った経緯を教えてください。
私の大学の専攻は環境科学でした。大学卒業した後、起業に対する興味があり、友達と一緒に中国のインターネット 業界で起業しようとしていました。しかし、人脈、経営学と起業に関する知識は完全になかったため、起業は失敗して しまいました。残念ですが、経験教訓として経営学知識が不可欠であり、人脈も非常に重要だということがわかりまし た。2011年4月、起業をまだ断念していない私は「ビジネスプランを実現させよう」という目標を目指して事業創造大学 院大学に入学し、本格的に経営学と起業学を学び始めました。
大学院で学んだことが現在の仕事や実社会で役立っていると実感するケースはどんなときですか?
まず、会計系の科目(会計、中小企業財務論など)の勉強を通し、財務諸表の利用方法を習得しました。特に事業計 画書を作成する際に、財務諸表上の数値を利用し、自己企業診断、競合相手の分析、市場や業界の調査などのこと が実現できました。次、「経営戦略」、「マーケティング」や「企業倫理」などの科目の勉強を通し、「直感」に頼らず、 「理性調査、分析」によって事物の本質を認識するという経営学上の規範となる考え方が形成できました。そして、先生と日本人のクラスメートから日本の社会、日本の職場や仕事の経験などたくさんのことを教えてもらいまして、大変勉 強になりました。このような情報は将来の起業に必ず役立つと思います。
事業計画書(ビジネスプラン)の作成にあたって社会のニーズをどのように捉えましたか?
私の事業テーマは「スマート屋外広告」です。屋外広告の宣伝効果は時間とともに減るということに気付いたため、このニーズに着目しました。要す るに、顕在的なニーズと潜在的なニーズについては生活中や社会中に自分が遭ったことがある問題点だと考えられます。洞察力を使い、不便を感じた際に、その不便性を解消するための方法は新しいビジネスとなります。未知的なニーズについては、想像力を使い、異なる商品の異なる価値の組 み合わせや直しを行うことにより、新しいビジネスの創出ができるというふうに考えています。
大学院修了後に、今改めて抱く目標や展望を教えてください。
卒業後、帰国し、今まで習得した知識と形成した経営学的考え方を運用し、飲食業界で起業するつもりです。中国の飲食業界は日本と比べて、たくさんの問題があります。例えば、食品安全問題、企業不誠実問題など。私の力は限りがあるので、このような問題を直接的に改善することは不可 能です。しかし、コストの意義を正しく理解し、消費者に100%安全な食品を提供することにより、コストを節約するために不安全食品を販売している企業の行為を変えるかもしれません。これは経営学の魔力だろうと思います。問題はあるからこそ、ビジネスチャンスはある、経営学の力は発揮 できる、起業者の自己価値は実現できると考えられます。