事業創造大学院大学

2026年4月、事業創造大学院大学は
開志創造大学(仮称)へ名称変更予定です。

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2025.01.29 ブログ

企業の成長と存続を左右する財務のリーダーCFO

企業成長の鍵を握るCFOとは?

企業の経営環境は刻一刻と変化しています。
グローバル化の進展やデジタル技術の発展、不安定な経済状況など、さまざまな要因が複雑に絡み合い、企業はかつてないほど難しい舵取りを迫られています。このような状況の中で、企業の経営を安定させ、持続的な成長を支える重要な役割を担っているのがCFO(最高財務責任者)です。

CFOは、企業全体の戦略における「ナビゲーター」としての役割を果たしますが、日本ではその重要性が十分に認識されていない現状があります。
この記事では日本におけるCFOの現状をお伝えします。

CFOとは?

CFO(Chief Financial Officer)は、「最高財務責任者」と訳されます。

企業が持続可能な成長を遂げるためには、単なるコスト管理だけでは不十分です。
将来の投資機会を見極め、適切な資金配分を行う能力が求められます。CFOは経営者と密接に連携し、財務面から企業の方向性を支える存在です。

さらに、企業のグローバル化が進む中で、国際的な税務や規制の対応が複雑化しています。
CFOはこうした課題に対応し、企業がリスクを最小限に抑えつつ利益を最大化するための戦略を設計します。
また、ESG(環境・社会・ガバナンス)投資の潮流も無視できません。CFOは、財務データだけでなく非財務データを活用して、持続可能性を重視した経営判断を下す役割を担っています。

経理担当者との違い

CFOと経理担当者はどちらも「お金」を扱う重要なポジションです。
経理担当者は今あるお金を正しく管理することに対し、CFOはそれを基に「未来」を見据えた計画を策定します。
経理担当者には専門的な会計知識が求められるのに対し、CFOには財務知識に加え、経営戦略やリーダーシップ、データ分析、ITリテラシーといった幅広いスキルが求められます。
「会社のお金をより効率よく使う」「事業成長のためのアイデアが必要」といった場合には、CFOのような役割の人材が重要になります。
会社の未来を作るCFOの仕事は、まさに「会社を強くする頭脳」といえます。

⽇本はCFO⼈材が不⾜

日本企業においてCFO体制の構築は徐々に進んできていますが、欧米と比較するとまだ十分とは言えません。
一部の大企業やグローバル展開を進める企業ではCFO体制が整備されつつありますが、中小企業や伝統的な日本企業ではCFO体制の構築が遅れています。
主な理由は、

・日本企業は伝統的に経営者と財務責任者を分ける文化が薄く、CFOが明確に独立した役割として認識されていない

・CFOには財務・会計の専門知識だけでなく戦略的思考力やグローバル対応力が求められており、そのようなスキルセットを持つ人材が限られている

・CFO育成の仕組みが未整備であり、特に中小企業では財務部門のリーダーを計画的に育てる風土が不足している

これらが複合的に影響し、CFO人材の供給が需要に追いついていない状況を生んでいます。
経営環境の変化や資金調達の多様化により、CFOの存在は企業の生存と成長に直結しています。特に日本の中小企業や成長企業にとって、CFO体制を築くことは早急に取り組むべき課題といえます。

CFOを引き抜くべきか?それとも育てるべきか?

多くの企業がCFOを外部から引き抜こうとしますが、高額な報酬や文化の違いなどの課題に直面します。
特に海外から人材を採用する場合、コストが高くなるだけでなく、企業文化に馴染むまでに時間がかかる可能性があります。外部からの人材が本当に自社のビジョンに適しているかを見極めることも重要です。
そのため、CFOのような重要な役職は、企業の内部で育てる方が効率的であると言えます。社内の経理担当者や財務担当者を、CFOとしてのスキルを持つ人材に育成することで、企業文化を理解し、自社の戦略に即したリーダーを育てることができます。

海外人材を活用する場合の壁

■CFOの平均年収の違い

日本 米国 英国
上場企業 1,900万円~

中小企業 600万~1,300万円

19万ドル~32万ドル

(約3,000万円~5,000万円)

12万ポンド~19万ポンド

(約2,400万円~3,900万円)

参照:国税庁R6民間給与実態統計調査
Robert Half  https://www.roberthalf.com/us/en

■その他費用
海外求人広告:約20~100万円
ビザ申請・取得費:約10~30万円
面接渡航費:10万~30万円
引越し・移住サポート費:約50万~200万円
参照:https://www.digima-japan.com/knowhow/world/d-globalbusiness-24111.php

■言葉や文化の違い
CFOは財務データを基に経営陣や株主と緊密に連携する役割を担うため、高度なコミュニケーションスキルが求められます。
日本語での会話や資料作成が必須の場合、言語の壁が高いハードルとなります。
また、日本企業特有の年功序列や意思決定のプロセスは、スピード感を重視する海外CFOには馴染みにくいことがあります。特に、経営層の一員としての役割が明確でない企業文化は、リーダーシップを発揮する妨げになる可能性があります。

自社でCFOを育成するメリット

・企業文化に適応しやすい
内部で育てた人材は、既に企業文化や価値観に慣れており、戦略の策定や意思決定にもスムーズに対応できます。

・長期的な視点での成長
外部から人材を引き抜くよりも、内部の人材を育成する方が、長期的に安定した成長を促進できます。育成プロセスを通じて、会社の未来に貢献できるCFOを育成できます。

・コストパフォーマンスの向上
外部からの採用にかかる高額な報酬や手続きのコストを削減し、企業内での教育やトレーニングに投資することで、人材をより効率的に活用できます。

一般的にCFOの教育関連コストは300万円~500万円近くかかると言われています。
これに対し、事業創造大学院大学のCFOプログラムは2年間で学費が約300万円程度に収められます。
参照:https://www.slctg.co.jp/cfo_seminar

CFOを育てることが企業の未来を支える

CFOは企業の財務をリードし、成長を支える重要な役職です。外部からCFOを引き抜くよりも、社内で次世代のCFOを育てる方が効果的です。
自社の文化や価値観に即したリーダーを育成することで、企業は安定した経営基盤を築き、持続可能な成長を実現できるのです。CFOの育成は、企業の未来を作るために必要な投資であり、今後の経営戦略を成功させるために欠かせないステップです。

事業創造大学院大学とは

事業創造大学院大学では、ファイナンスや会計の専門知識を深め、起業家精神を育む教育を提供しています。
このプログラムでは、実践的なスキルを習得し、企業の成長を支える経営人材を育成します。特にCFOプログラムは、企業の持続的成長を支える財務戦略や経営管理に精通したCFOを育成することを目指しています。
CFOプログラムで、未来の経営リーダーとしてのスキルを磨き、企業の競争力強化に貢献しませんか?