4/18(土)、中国・大連大学の宋協毅副学長・教授による特別講演が開催されました
2015年4月18日(土)、本学と交流協定を結ぶ中国の大連大学より宋協毅副学長・教授をお招きし、「大連の日系企業の現状・将来とビジネス日本語人材の育成」と題した特別講演が開催されました。
講演会には本学留学生(中国・ベトナム)、大学関係者、会社経営者、一般個人を含むおよそ40名ほどの方々が参加されました。
宋教授が教鞭をとる大連大学は、中国東北地方に位置する市立の総合大学であります。
本学と大連大学は2014年9月11日付けで交流協定関係を締結しており、教員間の共同研究や学術交流、さらに学生間の交流を主な目的として交流関係を推進しております。
今後も更なる両大学間交流を推し進めていくために、2015年度第一回目にあたる特別講演を本学から依頼させていただき、この度、宋先生による講演会を開催することができました。宋先生、ならびに大連大学のご協力の元、こうして実現できましたことに対し、本学教職員一同、心から御礼申し上げます。
※宋先生による講演会の内容(要約)は以下のとおりとなります。
大連は、中国東北地方の最南端に位置し、中国東北地方の対外開放の窓口として、「北方の香港」にも例えられている。大連の周辺地域も含めると人口はおよそ600万人程度で、内、市内の人口はおよそ200万人程度である。
新潟の各企業を含む大連進出企業は、合弁と独資(日本企業100%出資)企業が3000社にものぼり、およそ4000人の日本人が駐在している。中国全土において、大連は北京を抜いて上海に次ぐ2番目に日本企業の多い地域の一つであり、中央政府の政策のもと牽引車として、大連市の基幹産業である機械製造・造船・石油化学・海運・IT・観光などが強みを発揮している。
大連のビジネスにおける日本語人材の需要は多く、最近の調査では、大連市の大学日本語専攻等、日本語を勉強している大学生や各種社会人学習者などが、およそ8万人にのぼっている。
日系企業の社会人求人ニーズも非常に高いものとなっており、国際情勢の影響下のもと撤退する日系企業がある一方で、大連では、顕著に現れておらず、むしろ前向きに努力している企業が多い。その理由として、大連市政府の優遇政策による投資環境の良さや反日デモなど日系企業への抗議行動が起きていないのがその要因と言える。
大連大学は日本語人材育成の取り組みとして、日本語教育に大変力を入れている。日本語教育の現場は日々変化しており、大連大学では、社会的な求人ニーズの分析、現在の日本語教育の実態分析を行い、マルチメディア教室や遠隔教育、同時通訳教育をタイアップした実験室を備え、新しいマルチ型日本語人材の育成方法の提案を行っている。
ご講演いただいた宋先生、そして参加された皆様、誠にありがとうございました。