【特別講義レポート】インターウォーズ(株)・吉井 信隆客員教授
【特別講義レポート】インターウォーズ(株)・吉井 信隆客員教授
インターウォーズ株式会社
吉井 信隆 客員教授
2012年6月23日(土)「企業内起業成功の条件 ~ イントレプレナーの時代 ~ 」
2012年6月23日(土)、インターウォーズ株式会社・代表取締役社長で
本学の客員教授も務める吉井 信隆氏により、特別講義が開催された。
「企業内起業成功の条件 ~ イントレプレナーの時代 ~ 」と題した講義には、
院生・一般の方を合せて、約50名の受講者が参加。
≪講義レポート≫
イントレプレナー、企業内起業の成功の条件は、まずは、メンタルブロックをはずし、固定概念を壊すこと
が大事である。
そして、物事を捉える時に大局観の目―鳥の目、目の前のミクロの目―虫の目、イマジネーションの目、
クリティカルシンキングの目―複眼の目の三つの目で捉え、気づき、発想、アイデアにつなげていくこと
が重要である。
イントレプレナーがテーマに向き合う時、自分の会社は「何屋」であるのかを定義すべきであり、確実に来る
未来を予測し、洞察力を持って過去、現在、未来をアイデア、発想をもとに結び付けていくことが肝要だ。
その中で、変わった顧客を見つける視点やライフデザインのプロセスを踏まえた顧客設定が非常に大切である。
また、経営資源を活かすことが、企業内起業の競争優位性となる。
大切なことは、不満、不能、不便など「不」の中にあるニーズの根源を把握することはもちろん、顕在化して
いない部分に焦点を当てること、自社や組織の強みと弱みを理解し、経営資源を新商品開発といった市場
の深耕、拡大、多角化の三方向のどこに向けるのかを明確にすることである。
さらに、企業内起業の成功には、経営層、社内インキュベーター、イントレプレナーの「三位一体」のチーム
としての枠組みが必要であり、新規事業を成功させるうえで最も確率が高いインキュベーションは、ライン
からの提案、つまりボトムアップによるもので、イントレプレナー精神がその原動力となる。
≪プロフィール≫
1954年新潟市出身。79年に株式会社リクルートに入社。
87年、新宿支社長。92年、首都圏営業部長兼新規事業開発部長。
94年、新規事業キャリア事業を立上げる。
95年インターウォーズ設立、代表取締役社長就任。
民間では、草分け的なインキュベーション(事業を孵化し成長させる)事業会社として、経営幹部人材紹介、コンサルティング、企業マッチング、投資のソリューションを提供し、企業内起業支援、事業再生を行っている。
これまで手がけた事業開発は30事業を超え、501社の起業家支援を目指している。
現在、上場企業を含め4社の役員、アドバイザリーボード、監査役、自治体の新産業プロジェクトのメンバーを務めている。
主な公職、ニュービジネス協議会理事、事業創造大学院大学客員教授。
著書『「新規事業」はどうすれば育つのか』(かんき出版)